政府、救済新法を閣議決定 不当な勧誘禁止へ

世界平和統一家庭連合(旧統一教会)=東京都渋谷区(三尾郁恵撮影)
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)=東京都渋谷区(三尾郁恵撮影)

政府は1日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題を巡る被害者救済に向けた新法の法案を持ち回り閣議で決定した。法人などによる不当な寄付勧誘を禁止し、違反した場合の刑事罰も盛り込んだ。野党側が求めていたマインドコントロール下の寄付規制については、法人側に寄付勧誘時に信者らの自由な意思を抑圧しないようにすることなどの配慮義務を課す。すでに閣議決定した消費者契約法改正案と合わせて今国会での成立を目指す。

法案の名称は「法人等による寄付の不当な勧誘の防止等に関する法律案」。

岸田文雄首相は1日の参院予算委員会で、「現行の日本の法体系で最大限、実効的な法案とすべく、条文化を進めてきた。成立した際はさらに利用しやすく、実効性のある制度とする努力を続ける」と述べた。

法案は、「霊感」で不安をあおる不当な寄付勧誘行為に加え、借金や生活に不可欠な事業用資産の処分による資金調達を求めることも禁止した。国の命令に違反した場合は1年以下の拘禁刑や100万円以下の罰金となる。

マインドコントロール下での寄付禁止を求める野党の主張を踏まえ、法人に対し、寄付勧誘時の配慮義務として、信者の自由意思を抑圧し適切な判断をすることが困難な状態に陥ることがないようにすることなどを求めた。配慮義務に違反した場合、刑事罰の対象にはならないものの、不法行為が成立し民法による損害賠償請求が可能となるため、抑止力としたい考えだ。

救済新法めぐり党首会談案も 10日までの会期内成立は野党の合意が焦点


会員限定記事会員サービス詳細