中国で新型コロナウイルス対策に反対する抗議活動が広がる中、習近平指導部は11月30日に死去した江沢民元国家主席への追悼行動が政府批判デモに発展することを警戒している。既に江氏の追悼集会を呼びかける動きも出ており、当局は民間の活動を制限し、デモの動きを抑え込む構えだ。
1日、江氏が入院していた上海市中心部の病院付近では、大勢の警察官が出動して通りを通行止めにするなど大規模な交通規制があった。北京では同日午後に花が飾られた車列を確認。江氏の遺体を運んでいたとみられる。
「集まる絶好のチャンスだ。江氏の死を悼んだ上で、独裁に反対し、言論の自由を勝ち取ろう」。江氏の死去が公表されると、厳しい行動制限を伴う「ゼロコロナ」政策に反対する人たちの交流サイト(SNS)のチャットグループは色めき立った。追悼集会の開催を主張する声が相次いだ。(共同)