金曜日の朝、礼拝の時間を知らせる「アザーン」で目が覚めた。イスラム教では金曜日は休日で集団礼拝をする特別な日。カタールでは、国民の多くがイスラム教(スンニ派)を信仰しており、街中にあるモスクなどで、1日5回の礼拝を行う姿をよく見かける。
首都ドーハ中心部にあるモスクで礼拝の様子を見学させてもらった。モスク内はひんやりと涼しく、内装も幾何学模様が美しい。午後5時前になると、100人ほどのイスラム教徒が次々と集まってくる。するとイスラエル出身の会社員、ムハンマド・ラマダンさん(60)に声をかけられた。「一緒に祈らない?」。サウジアラビアにあるメッカの神殿に向かって祈る―といったやり方を教わり、礼拝をすることにした。
現地取材記者のカタールこぼれ話