「中村氏はパナソニックつくりかえた」 福島伸一氏

「古い松下電器産業を新しいパナソニックにつくりかえた」と評される中村邦夫氏
「古い松下電器産業を新しいパナソニックにつくりかえた」と評される中村邦夫氏

11月28日死去した松下電器産業(現パナソニックホールディングス=HD)元社長の中村邦夫氏は、米国赴任中に米IBMの苦境を目の当たりにし、自社の経営に危機感を抱いた。中村氏が社長時代に人事部長を務めた福島伸一・大阪国際会議場社長は「古い松下電器産業を新しいパナソニックにつくりかえた」と語った。

中村氏はさまざまな経営改革に取り組んだ。社長に就任した当初は携帯電話が普及し始めたところだった。面と向かっての報告が当たり前だった時代、改革の一つとして約200人の幹部全員に携帯電話を持たせ、社長秘書を通さず、重要事項をスピーディーに共有できる態勢を整えた。

自社の携帯電話の性能を幹部に勉強させる意味合いもあったとみられるが、福島氏は「時間の節約を重んじ、合理主義の人。すごい経営者だった」と評した。

中村氏は、業績がV字回復した後も「窮地は脱したが、危機は続く」と唱え、福島氏は「常に危機感を持っていた。中村氏が社長でなければ、松下電器産業は倒産の危機にひんしただろう」としのんだ。

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