アイスコーヒーを「冷(れい)コー」と略すのは大阪のオジさんだが、「ア・ア(アイス・アメリカーノ)」と略すのは韓国の若者-。「凍え死んでもアイスコーヒー」が流行語となるなど、冬の季節にもアイスコーヒーが大人気の韓国。過去10数年で世界有数のコーヒー消費大国に急成長し、カフェ市場の規模は米中に続く3位に達した。プラスチックカップごみの急増が社会問題となる中、韓国政府は12月から、一部地域で使い捨てカップのデポジット(預かり金)制度を導入。ごみの減量に向けた取り組みを本格化させる。
年間367杯を消費
韓国の大学構内にスターバックスが初めて入店したのは2004年。民族主義を掲げ、「民族高大」とも呼ばれた名門、高麗大だった。一部の学生が「米国資本主義の先兵であるスターバックスが入るのは話にならない」と不買運動を呼びかけるなど、大きな反発を招いた。当時、同大の在学生だった男性会社員(36)は「学生のころは、コーヒーは特別なデートなどで飲むものだった。まさか、毎朝のアメリカンなしには生きられない人間になるなんて」と苦笑いする。