【ワシントン=坂本一之】米下院共和党トップのマッカーシー院内総務は11月29日、米国によるウクライナ支援に関し「白紙の小切手は切らない」と述べ、大規模支援の継続に慎重姿勢を改めて示した。ホワイトハウスで同日開かれた、バイデン大統領と上下両院の与野党トップとの協議後、記者団に語った。
マッカーシー氏はロシアのウクライナ侵略について「間違っている。残虐行為だ」と非難しつつ、ウクライナ支援には「勤勉な納税者が収めた税金」が使われていると指摘。「資金が適正に扱われているか確認したい」とも語り、不適切と判断すれば予算の修正に踏み込む意向を示した。
共和党内には、ウクライナ支援の予算を国内の経済対策や、対中国政策に充てるよう求める声もある。
マッカーシー氏は、中間選挙で共和党が下院多数派を奪還したことを受け、来年1月招集の新議会で下院議長に選出される見通し。同氏はバイデン政権の移民政策についても追及する構えだ。