サントリー「眠気を殺す」缶コーヒーは市場も目覚めさせるか 渋滞や試験に強い味方登場

「KILLER COFFEE」の「覚醒ビターBLACK」(左)と「覚醒スイートLATTE」(サントリー食品インターナショナル提供)
「KILLER COFFEE」の「覚醒ビターBLACK」(左)と「覚醒スイートLATTE」(サントリー食品インターナショナル提供)

サントリー食品インターナショナルは、「眠気を殺す」を売り文句にした缶コーヒーの新商品「KILLER COFFEE(キラーコーヒー)」を12月6日に発売する。コーヒー由来のカフェインを豊富に含み、エナジードリンクのようにしっかり覚醒させるような味わいも実現。仕事や勉強、運転などの合間に飲んで眠気を覚ましてもらう商品として売り込む。冬は受験シーズンを迎え、年末年始には帰省ラッシュによる交通渋滞の発生も見込まれる。集中しなければいけないときに襲ってくる睡魔を撃退する強い味方として、消費者への浸透を図る。

最多のカフェイン量で覚醒へ誘う

キラーコーヒーは、エナジードリンクブランド「ZONe」の商品として販売する。

「覚醒へ誘う存在」(同社)として、「デビル」のイラストを採用。髑髏(どくろ)の過激なパッケージデザインが目を引く。ブラックとミルク入りの両方のカテゴリーで、100グラム当たりのカフェイン含有量をサントリーの缶コーヒーで最多にした。

「覚醒ビターBLACK」(税別144円)はブラジル、エチオピア産を中心としたコーヒー豆を厳選してブレンド。苦みと濃さが特徴的な2種のエスプレッソを使い、「ガツンとしたビターな味わい」(同社)が楽しめる。

「覚醒ビターBLACK」のカフェイン量は「1本当たり」(縦軸)でも、100グラム当たり(横軸)でも「BOSS 無糖ブラック」をはるかに上回る(サントリー食品インターナショナル提供)
「覚醒ビターBLACK」のカフェイン量は「1本当たり」(縦軸)でも、100グラム当たり(横軸)でも「BOSS 無糖ブラック」をはるかに上回る(サントリー食品インターナショナル提供)

「覚醒スイートLATTE」(税別144円)は、3種の厳選エスプレッソと牛乳をぜいたくに使い、甘さを引きたてられるように乳と砂糖を最適なバランスで設計。「目の覚めるような甘さ」(同社)を実現した。

「覚醒スイートLATTE」のカフェイン量は1本当たり(縦軸)でも、100グラム当たり(横軸)でもサントリーの他のミルク入り缶コーヒーをはるかに上回る(サントリー食品インターナショナル提供)
「覚醒スイートLATTE」のカフェイン量は1本当たり(縦軸)でも、100グラム当たり(横軸)でもサントリーの他のミルク入り缶コーヒーをはるかに上回る(サントリー食品インターナショナル提供)

ビジネスマン、ドライバー、学生などをターゲットに

通常の缶コーヒーとは異なり、街頭の自動販売機やスーパー、コンビニエンスストアでは販売しない。

エナジードリンクブランドの商品として位置付け、奇抜なパッケージデザインを採用していることなどから、消費者の反応を探るため、インターネット通販(EC)サイト「アマゾン」やネクスコ東日本、中日本、西日本の高速道路のサービスエリア内の自販機や一部の大学生協に限定して販売される。斬新な商品に関心があるビジネスマンや、ドライバー、学生などがターゲットだ。

「KILLER COFFEE」のスターターパック(サントリー食品インターナショナル提供)
「KILLER COFFEE」のスターターパック(サントリー食品インターナショナル提供)

12月13日午後5時半~21日午後11時59分にはプレゼントキャンペーンも展開する。

サントリー公式ツイッターアカウント「@suntory」をフォローし、指定のハッシュタグの付いた投稿をリツイートすると応募でき、「覚醒ビターBLACK」2本、「覚醒スイートLATTE」2本、ドリップバッグ6袋が梱包されたスターターパック(税別1476円)が抽選で10人に当たる。

市場活性化の起爆剤となるか

サントリーの缶コーヒーといえば、「BOSS」が今年8月に発売30周年を迎えたが、コーヒー飲料を取り巻く環境は甘くない。

飲料総研(東京)によると、令和3年の市場規模は3億4100万ケース。ピーク時の平成17年と比べ約15%も減った。通勤時などに缶コーヒーを購入していたメインユーザーの「団塊の世代」の退職やコンビニコーヒーの普及に加え、消費者の健康志向の高まりなどを背景に市場規模は縮小。新型コロナウイルス禍で外出の機会が減ったことも逆風となった。

眠気を覚ますというコーヒー本来の強みにこだわったキーラーコーヒーが市場を活性化させる〝起爆剤〟となるか注目される。(宇野貴文)


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