「中国は手段を選ばない」スパイ罪で実刑の日中交流団体の元理事長、人権状況を批判

東京都内の日本外国特派員協会で記者会見する日中青年交流協会理事長、鈴木英司氏=30日(桑村朋撮影)
東京都内の日本外国特派員協会で記者会見する日中青年交流協会理事長、鈴木英司氏=30日(桑村朋撮影)

中国で「スパイ活動」を行ったとして実刑判決を受け、10月に解放され帰国した日中青年交流協会の元理事長、鈴木英司氏(65)が30日、東京の日本外国特派員協会で記者会見し、拘束から解放までの状況を語った。「中国は物事を達成するために手段を選ばない怖い国になった。世界第2の経済大国がこのままでいいはずがない」と人権状況を批判した。

鈴木氏は2016年まで200回以上訪中し、日中交流を推進したが、同年7月、帰国直前に北京の空港で拘束。逮捕前に隔離部屋で尋問される「居住監視」が約7カ月間続き、17年に起訴され、19年に懲役6年の実刑判決を受けた。

空港では男6人に車に押し込まれ、アイマスクをつけられ暗い隔離施設に連行された。「弁護士にも会えず本すら読めない。7カ月間で太陽を見たのは15分だけだった」と厳しい居住監視の実態を語った。

起訴理由には、日本の情報機関の代理人として活動し、朝鮮問題を中国外務省に聞いたとする〝違法行為〟が挙げられた。裁判では当局が10年から鈴木氏を監視し、「友好人士のお面をかぶったスパイ」とみていたことも分かった。無実を訴えたが審理は非公開で開廷されたのも一度だけ。孤立無援だったという。

上訴も棄却され、21年には刑が確定。刑務所に収監され、今年10月に解放された。「『友好』と言うだけでいいのか。日中は言いたいことを言い合える関係にならなければいけない」と述べた。(桑村朋)

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