主催イベントへの朝鮮大学校招待で議論平行線 東京・小平市

小平市議会定例会で答弁する小林洋子市長=30日午前(中村雅和撮影)
小平市議会定例会で答弁する小林洋子市長=30日午前(中村雅和撮影)

北朝鮮による弾道ミサイル発射が相次ぐ中、政府が金正恩朝鮮労働党総書記を支持する在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)と「密接な関係」にあると位置づける朝鮮大学校と、同校が立地する東京都小平市の関係について、30日の市議会定例会で論戦が交わされた。市議の一人が、市が催したイベントに同校幹部を来賓として招いたことなどを問題視し質疑を行ったが、小林洋子市長との議論は平行線。小林市長の発言をきっかけに一時、議会が中断する一幕もあった。(中村雅和)

「市民感情や国民感情への配慮があったのか。交流も大事だが、さまざまな問題が指摘されている大学校と市の(現状の)関係は問題はないのか」

質問に立った伊藤央(ひさし)市議は市の見解をただした。伊藤氏が問題視したのは、市が10月9日に地元団体と共催したスポーツイベント。朝鮮大学校幹部が来賓として招かれ、同校の学生がパフォーマンスを披露する機会も用意された。

北朝鮮は9月下旬以降、弾道ミサイルの発射を繰り返し、イベント当日の未明にも、2発の短距離弾道ミサイルを発射。令和3年には金総書記が同校創立65周年にあわせ祝電を送っていた。朝鮮中央通信によると同校を「主体的民族教育思想と指導」を体現した「世界唯一の海外同胞大学、民族人材養成の原種場」などとしているという。

小林市長は学生の出演について、同校側からの相談を受け、イベントを共催した市体育協会が中心に検討したと説明。同校幹部を来賓としたことは「高校や大学の吹奏楽部などが(イベントに)出演する際は、関係者を招待している」とし、通常の対応と同様であるとの見解を示した。

同校と朝鮮総連、総連を通じた北朝鮮との関係性について小林市長は「政府見解の通りと認識している」とした。ただ、イベントへの招待などについては「市民同士のスポーツを通した交流が目的で、その観点において問題はなかった」と述べた。

双方の見解は平行線をたどったが、小林市長が伊藤氏の質問内容に触れ「ヘイトをあおったり、迫害をあおったり」などと発言。伊藤氏が反発し、質疑は約5時間中断した。再開後、小林市長は「不適切な発言だった。おわびする」と陳謝した。

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