浪速風

小心な大国

北京市中心部で中国の「ゼロコロナ」政策に反対し、当局への抗議を意味する白い紙を掲げる人たち=28日(共同)
北京市中心部で中国の「ゼロコロナ」政策に反対し、当局への抗議を意味する白い紙を掲げる人たち=28日(共同)

中国でゼロコロナ政策に抗議する人々の動画がツイッターに数多く投稿されている。白昼の交差点、花束を掲げ声をあげていた1人の男性が「公安」と書かれたクルマに押し込められる動画が目を引いた。大勢の人がスマートフォンを掲げて監視するように取り囲むが、体制側は大して気にしていないようなのだ

▶民主化運動を武力弾圧した天安門事件(1989年)では、当局が市民から撮影済みフィルムを没収していったとされ、今回も動画の削除を急いでいるとの報道がある。ただ、中国内で約4億人が都市封鎖や隔離の対象とされているとの推計もあり、抗議を封じ込め続けることは無理だろう

▶開き直ったかのような、なりふり構わぬ人権侵害。ツイッターには抑圧される人たちに対する同情と連帯のコメント、中国政府への批判が集まる。中国は「大国」として、抗議の波に目をつむる小心さよりも、受け入れて変化する器の大きさを世界にみせるべきだろう。

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