29日午前9時15分ごろ、大阪府豊中市豊南町西の市立豊南(ほうなん)小で、「南校舎から硫黄臭がする」と校長から119番があった。豊中市・池田市消防指令センターと大阪府警豊中南署によると、男児19人と女児14人が気分不良を訴え、うち22人が病院に搬送された。いずれも軽症。学校はこの日の授業を取りやめた。同署や消防が校舎内や付近を調べたが、異臭の原因は特定できなかった。学校は30日に授業を再開する。
同署などによると、午前8時55分ごろ教員が異臭に気付いた。当時は授業中だったが、中断して全校児童約290人と教職員が体育館に避難。その後、複数の児童が相次いで気分不良を訴えた。消防隊員らが校舎内に有毒ガス検知機を持ち込み調べたが、硫黄などの成分は検出されなかったという。
現場には消防車や救急車16台が出動。学校には保護者が次々に駆け付け、児童と帰宅していた。当時2階の教室にいた3年の女児は「ガスのような、かいだことのない臭いがして火事かと思って怖かった」。近くに住む20代の女性は「何が原因なのか心配だ」と話していた。
豊南小は阪急宝塚線庄内駅から東に約600メートルの住宅街にある。