マーライオンの目

民間機でばったり

今月中旬にカンボジア、インドネシア、タイで連続して開催された国際会議を取材した。「オンラインではなく、直接会う機会は重要」と東南アジア諸国連合(ASEAN)外交筋は述べたが、膝を突き合わせての会話は、関係構築の面でやはり意味があるのだろう。

東南アジア域内での移動ではあるが、会議を最初から最後まで付き合うのは相当なあわただしさだ。各会議に参加した各国のリーダーは長旅に加え、会議の合間に2国間の会談も同時にこなすため、大変な忙しさとなる。バイデン米大統領は孫の結婚式を理由にタイでのアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に参加しなかったが、体力面の理由などで過密日程を回避したとの臆測も流れた。

会議を追うだけでも忙しいと思いつつ、記者が移動の飛行機に搭乗した際、ビジネス席にふと目をやると警護を従えた白髪の人物が乗っていた。国連のグテレス事務総長だ。聞くところによると、国連事務総長に専用機はなく、主に民間機を利用するのだという。

グテレス氏も国際会議を〝ハシゴ〟中だった。普段着のリラックスした様子だったが、特にお疲れの様子も見えなかった。国際的な要人に必要なのは何よりタフさだと改めて実感した。(森浩)

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