中国の習近平国家主席は、サッカーファンとして知られる。その意向を反映しているのだろう。ワールドカップ(W杯)カタール大会で中国は、代表チームの出場を逃しながらも大きな存在感を示している。
▼スポンサーには多くの中国企業が名を連ね、大会を支えている。中国は開催を記念して、カタールに2頭のジャイアントパンダまでプレゼントした。国営メディアは連日、大会の模様を伝えている。とはいえ、中国の国民は純粋にサッカーを楽しめているだろうか。
▼新型コロナウイルスの撲滅をめざす「ゼロコロナ」政策への抗議活動が、中国各地に広がっている。きっかけとなったのは、新疆ウイグル自治区ウルムチ市で起きた10人が死亡した火災だった。コロナ対策の封鎖により消火活動と住民避難が遅れたとの指摘が、ネット上で広がった。