構内に「不審者がいる」とのアナウンスが響き、学生らは恐怖と不安に包まれた。東京都立大(東京都八王子市)の南大沢キャンパスで29日、同大教授で社会学者の宮台真司さん(63)が切りつけられた事件。雨が降る中、職員に促されて、学生たちはこわばった表情で下校した。
大学院生の男性(23)によると、午後5時ごろ「不審者が構内にいるので部屋から出ないように」とのアナウンスが流れ、その後「事件があったので注意してほしい」という学内メールがスマートフォンに届いた。近くには他に数人の学生がおり、互いに不安そうな様子で建物内にとどまったという。
別の大学院生(23)は「いつも門が開いていて、他の大学と比べると出入りが自由だ。警備員に学生証の提示を求められることもない。事件が起きて怖い」と声を震わせた。