中国全土で厳格な「ゼロコロナ」政策への抗議行動が拡大したことを受け、中国当局は29日までに、デモ再開の阻止に向けて対策を本格化した。複数の人権派弁護士によると、当局は大量の警官を動員してデモ参加者を連行したり、学生らに抗議に参加しないよう圧力をかけたりしている。欧米では平和的デモを支持する声が広がるが、習近平指導部はデモ再開を断固許さない姿勢を明確にした。批判が共産党一党支配へ向かい、政治運動に発展するのを強く警戒。デモの抑え込みと同時に、感染対策の「やり過ぎ」を抑制し、不満の解消も図る構えだ。
抗議はこれまでに北京や上海、広東省広州など各地で拡大。北京や上海の現場周辺では大量の警察車両や警官が展開した。
学生らが再び抗議行動に参加しないよう、当局が脅しているもようだ。「友人が夜中に警察に連れ去られた」といった相談が弁護士に相次いでいる。(共同)