露・カザフ大統領が会談 「距離感」改めて示唆

会談に臨むロシアのプーチン大統領とカザフスタンのトカエフ大統領(AP)
会談に臨むロシアのプーチン大統領とカザフスタンのトカエフ大統領(AP)

ロシアのプーチン大統領と中央アジアの旧ソ連構成国、カザフスタンのトカエフ大統領は28日、モスクワで会談し、両国の国交樹立30周年を記念する共同宣言に署名した。プーチン氏はウクライナ侵略に否定的な立場を示してきたトカエフ氏との良好な関係をアピールし、両国関係が疎遠化しているとする観測を打ち消そうとの思惑とみられる。ただ、トカエフ氏はロシアから一定の距離を置く姿勢を改めて示唆した。

会談でプーチン氏は、トカエフ氏が20日の前倒し大統領選で再選されたことを祝福。再選後の初外遊先がロシアとなったことは「両国の特別な関係を示す象徴的意味を持ち、高く評価する」と強調した。

これに対し、トカエフ氏は「招待に感謝する」と述べつつも、「今回の訪問に象徴性があるのは事実だが、国交樹立30年という両国関係を考えれば自然だ」と表明。訪問への過剰な意義付けを避けた。

共同宣言は「両国は戦略的パートナー関係や同盟関係を損なう行動を慎む」とした一方、「両国は自国の国益保護のために独自の外交を追求する」とも記載。ロシアとカザフは「主従関係」にないとするメッセージが色濃く打ち出された。

トカエフ氏はロシア訪問後にフランスを訪問し、マクロン大統領と会談する予定。トカエフ氏はロシアと敵対する事態を避けつつ、欧米や中国などとの関係強化を模索する見通しだ。

ウクライナ侵略に関し、トカエフ氏は一貫して対話による解決を要求。6月にはプーチン氏の面前で、カザフはロシアによるウクライナ東部の独立承認を認めないと明言した。今月23日の露主導の軍事同盟「集団安全保障条約機構」の首脳会議でも「ウクライナ情勢は和平を模索するときが来ている」と訴えた。

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