中国で28日までに、新型コロナウイルス対策として厳しい行動制限を強いる「ゼロコロナ」政策に抗議する行動が全国各地に拡大した。国民は共産党の厳しい統制下にあるが、我慢が限界に達しつつある。
インターネット上の情報によると、全国で31ある省・自治区・直轄市のうち北京などほぼ半数で、落書きを含む何らかの抗議行動が起きたとみられる。
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27日、上海で逮捕される抗議活動参加者(AP)
北京では大学が集まる地区で28日夜も抗議行動の呼びかけがネット上で広がり、数十台の警察車両が出動して厳戒態勢が敷かれた。1989年の天安門事件のような大混乱を食い止めるため、デモの封じ込めを図っているとみられる。香港中心部でも28日夜、抗議行動が行われ、中国本土出身者ら30人超が集まり、当局への抗議を意味する白い紙などを掲げた。湖北省武漢の路上では27日、多くの市民が集結。広東省広州でも連日抗議活動が続いているほか、浙江、山東、甘粛各省などでも抗議の動きが伝えられている。(共同)