被害者救済新法 立民は強硬姿勢、孤立リスクも

世界平和統一家庭連合(旧統一教会)のロゴ
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世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の被害者救済新法をめぐり、野党の対応が焦点になっている。立憲民主党は政府案を批判し、修正を強く求める姿勢を堅持しているが、今国会の「共闘」パートナーである日本維新の会はより柔軟で、最終的には賛成に回るとの見方も広がる。立民は強硬姿勢を貫けば孤立するリスクもある。

「使える法律(が必要だ)と申し上げてきたが、まだまだそうなってない。修正が必要だ」

立民の長妻昭政調会長は28日、政府が同日与党に示した救済新法の法案について、記者団にそう語った。西村智奈美代表代行も衆院予算委員会で「旧統一教会側に言い逃れの方便を与える『旧統一教会救済法案』だ」と述べ、政府案を批判した。

立民は8月から、旧統一教会の被害者や「全国霊感商法対策弁護士連絡会」のメンバーからヒアリングを行ってきた。同連絡会が政府案を「救済にはほとんど役に立たない」と評価している以上、立民も簡単に妥協できないのが現状だ。

一方で、維新は政府との協調へ環境整備を始めたとの見方が広がる。馬場伸幸代表は28日の衆院予算委で「餅はつきあがりかけている。最後の一つき、二つきは首相の力しかない」と述べ、法案に野党側の考え方を反映させるよう、今一歩の歩み寄りを岸田文雄首相に求めた。

維新は前代表で顧問の松井一郎大阪市長が24日、自民党本部に茂木敏充幹事長らを訪ね、「自民はやっぱり懐が深い」と持ち上げてみせた。訪問目的は大阪万博に関する陳情だったが、この局面での接近には憶測も広がった。

政府案には国民民主党も賛成が見込まれ、維新も同様なら立民は置き去りとなる。立民には維新との共闘を次期衆院選での選挙協力まで発展させたい思惑があるが、新法の賛否で足並みが乱れることは、共闘の終焉につながりかねない。

立民幹部は維新が政府案に賛成する可能性を認めたうえで「振り上げたこぶしをどう下ろすか(維新は)ヒヤヒヤしているのだろう」と論評した。自身の胸中を吐露したようにも聞こえる。(大橋拓史)

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