知る人ぞ知る紅葉の名所の「黄梅院(おうばいいん)」(京都市北区)で、紅葉に彩られた庭園と庫裡(台所)などの文化財が期間限定で公開されている。
黄梅院は臨済宗の名刹、大徳寺の塔頭の一つで、通常は非公開。織田信長が父、信秀の菩提を弔うために小さな庵を建てたことに始まり、後に羽柴(豊臣)秀吉が増築した。豊臣五大老の1人で、智将の誉れ高い小早川隆景が庫裡を寄進するなど戦国武将とのかかわりが深い。
公開されているのは、「破頭庭」と呼ばれる庭のほか、千利休が作庭したと伝わる「直中庭」。破頭庭の「破」には見直す・改めるなどの意味があり、利己的な考えを見直すとの意味を込めて名付けたという。庫裡や障壁画も公開されている。
表門から唐門に至るまでの前庭には錦繍の紅葉が広がり、直中庭では紅葉と落葉による敷き紅葉のコントラストが美しく秋を彩っている。
公開は12月11日(午前10時ー午後4時)まで。大人800円、中高校生400円。