「同性婚」割れる憲法判断、30日に東京地裁判決

東京地方裁判所の入っている合同庁舎
東京地方裁判所の入っている合同庁舎

同性婚を認めていない民法などの規定は憲法に違反するとして、同性カップルらが国に損害賠償を求めた訴訟の判決が30日、東京地裁で言い渡される。同種訴訟は全国5地裁に起こされ、先行する2訴訟では「法の下の平等」を定めた憲法14条を巡る判断が割れる形で、札幌地裁は「違憲」、大阪地裁は「合憲」とした。3件目となる東京地裁の判断が注目される。

東京訴訟の原告は30~60代の男女8人。いずれも首都圏の自治体に婚姻届を提出したが受理されず、平成31年2月に提訴した。

民法には、結婚する場合に配偶者が異性であることを明示的に求める規定はないが、「夫婦」は「男である夫」「女である妻」を前提としている。同性カップルは現在、結婚によって得られる相続権などの法的利益を受けられない。

原告側は、婚姻の自由は個人の尊重に不可欠な権利であり、同性カップルでも否定されないと主張。同性婚を認めないのは性的指向に基づく差別的取り扱いで、「法の下の平等に反する」と訴えている。

これに対し国側は、婚姻の自由を定めた憲法24条では、「両性」と「夫婦」という文言が用いられており、そもそも同性婚を想定していないと反論。

本質的な問題は「同性婚を認める法制度を創設しないことが法の下の平等に反するか」で、「男女が子を産み育てる関係」を保護する現行の婚姻制度は差別に当たらないとしている。

昨年3月の札幌地裁判決は、民法などの規定は「子の有無にかかわらず、夫婦の共同生活自体の保護も重要な目的としている」と指摘。同性カップルが婚姻の法的効果を受けられないのは差別に当たり、14条に違反すると判示した。

24条については「同性婚について定めたものではない」としたが、原告側は「画期的判断だ」と評価した。

一方、今年6月の大阪地裁判決では「(不利益は)婚姻類似の制度で相当程度解消されつつある」とし、14条違反を認めなかった。その上で、同性婚の導入に向けた法的措置がないことは「将来的に24条違反となる可能性はある」と言及。同性婚を巡る国民的な議論が尽くされていないとの見方を示した。(村嶋和樹)

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