旧統一教会 被害者救済新法、自公が了承 刑事罰も

旧統一教会問題を巡る被害者救済新法の条文案を審査する自民党の合同会議=28日午後、東京・永田町の党本部
旧統一教会問題を巡る被害者救済新法の条文案を審査する自民党の合同会議=28日午後、東京・永田町の党本部

政府は28日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題を巡る被害者救済に向けた新法の条文案を自民、公明両党の合同部会などに提示し、了承を得た。寄付の勧誘に関し、「信者の自由な意思を抑圧しない」など法人の配慮義務を規定。「霊感」など不安を与え、困惑させる寄付の勧誘行為を禁止し、国の命令に違反すれば1年以下の懲役または100万円以下の罰金を科す刑事罰を盛り込んだ。政府は12月1日にも法案を閣議決定し、今国会で成立を目指す。

立憲民主党などが求めるマインドコントロール下の寄付取り消しについては、定義が困難として法案の明記は見送った。一方、条文案が盛り込んだ寄付勧誘時の法人に対する配慮義務は、寄付の不当な勧誘行為を禁止するための規定で、信者を「適切な判断をすることが困難な状況に状態に陥らせない」など3点を明示した。岸田文雄首相は28日の衆院予算委員会で「配慮義務に反するような不当な寄付勧誘が行われた場合、民法上の不法行為の認定や、それに基づく損害賠償請求が容易となり、さらに実効性が高まる」と意義を強調した。

また、他に禁止する不当な寄付勧誘行為として、退去を求めたのに退去しない(不退去)▽退去したいのに退去させない(退去妨害)▽勧誘することを告げずに退去困難な場所へ同行する-などを明記。寄付者が困惑し、寄付の意思表示をした際の取り消し権の行使期間について、寄付時から最長で5年と規定。霊感など「合理的に立証することが困難」な手法で寄付を迫るなど悪質なケースについては、最長10年とした。寄付した人が扶養する子や配偶者による寄付の取り消し権も可能とした。

禁止行為が発覚すれば、国は法人などに対し報告を求め、必要な措置を取るよう勧告・命令する。虚偽報告や命令違反があった場合は刑事罰を科す。また、附則に新法の施行後3年をめどに見直すことも示した。

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