国会は秋葉氏問題で攻防 岸田首相は正念場

秋葉賢也復興相(飯田英男撮影)
秋葉賢也復興相(飯田英男撮影)

臨時国会は12月10日の会期末まで2週間を切り、与野党の攻防はヤマ場を迎える。野党は「政治とカネ」問題などを抱える秋葉賢也復興相に照準を合わせるが、3人の閣僚の辞任直後のさらなる「辞任ドミノ」は岸田文雄政権にとって大打撃となる。令和4年度第2次補正予算案や、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)問題を巡る被害者救済新法の審議に影響を与えるのは必至で、首相は正念場を迎えている。

衆参両院の予算委員会で野党の集中砲火を浴びるのが確実な秋葉氏は27日、福島県を訪れ、東日本大震災の震災遺構である浪江町立請戸小学校などを視察する予定だった。だが、復興庁は25日に取りやめを発表。秋葉氏は国会での追及に備え、答弁の「理論武装」を進めたとみられる。

秋葉氏が出張するはずだった福島県内には26日、立憲民主党の泉健太代表が訪れた。泉氏は記者団に対し、「大事な復興行政が滞っている。即刻辞めてもらいたい」と述べ、首相は秋葉氏を更迭するべきだとの認識を示した。

一方、首相は秋葉氏について「さまざまな疑問が残るなら、説明責任は引き続き果たしてもらわなければならない」と語るにとどめている。

衆参両院の予算委員会は11月28日~12月1日、首相や秋葉氏らが出席して質疑を行う方向だ。政府、与党は12月2日の2次補正成立を目指す。

しかし、地元事務所の賃料を巡る問題などに加え、新たに旧統一教会関連団体との接点も判明するなど秋葉氏の追及材料に事欠かない野党は、山際大志郎前経済再生担当相、葉梨康弘前法相、寺田稔前総務相に続く、4人目の閣僚交代を狙う。与党幹部は「秋葉氏に予算委員会を乗り切ってもらうしかない」とため息をつく。

一方、与野党が協議を重ねてきた旧統一教会問題を巡る被害者救済新法について政府・与党は、12月5日から審議に入りたい考えだ。しかし、野党側はマインドコントロール下での寄付取り消しが必要だとして修正協議を求めており、会期の延長が想定される。

12月中旬以降は、国家安全保障戦略(NSS)など「安保3文書」の改定や令和5年度予算案編成など重要案件が控える。政府・与党は会期を延長する場合も最小限にとどめたい考えだが、すでに綱渡りの国会運営を強いられている。(原川貴郎)

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