五輪本大会、平均3割増で受注 落札9社 テスト大会と関連か

電通本社=25日、東京都港区(岩崎叶汰撮影)
電通本社=25日、東京都港区(岩崎叶汰撮影)

東京五輪・パラリンピックのテスト大会関連業務を巡る談合事件で、競争入札で落札した広告会社など9社がその後、本大会の実施運営事業を随意契約で受注した際、委託費用が大会組織委員会の見積もった最低価格(予定価格)と比べて平均で3割増加していたことが26日、関係者への取材で分かった。

東京地検特捜部と公正取引委員会は、テスト大会関連業務の入札に参加した企業が、本大会の実施運営も請け負うことを前提としていた疑いがあるとみて、本大会を巡る契約との関連も調べている。

特捜部と公取委は25日、本大会の運営上の課題を確認するため実施された五輪・パラのテスト大会の計画立案業務などに関する入札に絡み、落札した9社のうち、広告大手「電通」などを独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで家宅捜索。9社は、テスト大会の時とほぼ同じ競技で本大会の実施運営を随意契約しており、事前の受注調整の影響で、大会経費が膨らんだ可能性が浮上した。

関係者によると、随意契約が行われたのは、約40会場の運営事業。組織委は当初、運営委託費用を計約149億円と見積もっていたが、交渉の結果、9社の最終的な契約額は計約196億円となり、予定より平均で3割増加した。

最も増加幅が大きかったのは、独禁法の課徴金減免制度(リーニエンシー)に基づき公取委に自主申告した、広告会社の旧アサツーディ・ケイ(ADK)が交わした契約の一つで、予定価格約6千万円に対し、最終的に3倍以上の2億円超となっていた。

公取委は、検察への告発に向け調査するとともに、課徴金納付命令も視野に入れている。テスト大会関連の入札に加え、本大会の契約も談合の一環だと認定された場合、課徴金額が大幅に増える可能性もある。

特捜部は、大会スポンサー契約などを巡る組織委元理事の汚職事件の捜査の過程で、談合疑惑を把握。入札前に落札企業側の意向を取りまとめたリストを電通から押収した。組織委側もリストを共有し、受注調整に関与した疑いがあるとみて捜査しているもようだ。

会員限定記事会員サービス詳細