早期統合なら犠牲なかった 露大統領、結束呼びかけ

25日、ロシア・モスクワ郊外の大統領公邸で、ウクライナでの軍事作戦に参加する兵士の母親らと会談するプーチン大統領(左)(タス=共同)
25日、ロシア・モスクワ郊外の大統領公邸で、ウクライナでの軍事作戦に参加する兵士の母親らと会談するプーチン大統領(左)(タス=共同)

ロシアのプーチン大統領は25日、9月に併合を宣言したウクライナ東部ドンバス地域(ドネツク、ルガンスク2州)について「もっと早くロシアに統合していれば民間人や子どもの犠牲は出なかった。今となっては明らかだ」と述べ、対応が遅れたことを認めた。現在も続く軍事作戦は併合地の住民を保護する「正義の実現だ」と正当化し、国民の結束を呼びかけた。

作戦に参加する兵士の母親らをモスクワ郊外の大統領公邸に招いた会合で述べた。

発言には、保守派の意見に譲歩することで作戦遂行への支持を取り付け、戦闘長期化や部分動員で拡大した政権への不満を沈静化する狙いがあるとみられる。

プーチン氏は、14年当時はロシア編入を求める住民の気持ちが「完全には分かっていなかった」と述べ、ウクライナ政府軍と交戦したドンバスに自治権を付与するとした和平文書「ミンスク合意」での紛争解決に期待したと弁明した。(共同)

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