台湾の与党、地方選敗北へ 24年総統選の前哨戦

台湾統一地方選の開票速報を見守りながら気勢を上げる民進党の支持者ら=26日、台北(共同)
台湾統一地方選の開票速報を見守りながら気勢を上げる民進党の支持者ら=26日、台北(共同)

【台北=西見由章】台湾の統一地方選は26日、投票が行われた。即日開票の結果、最重要の台北市長選で蔡英文総統が率いる与党、民主進歩党が擁立した前衛生福利部長(厚生労働相に相当)の陳時中氏(69)が敗北を認めた。民進党は重要視されている北部の桃園市長選でも敗北を宣言。最大野党の中国国民党が両市長ポストの8年ぶり奪還を決めた。民進党は改選前から首長ポスト数を減らす見通しだ。

統一地方選は2024年1月に予定される次期総統選挙の前哨戦とみなされ、地方自治体の首長や議員を選ぶ。21県・市の首長選で民進党が改選前の保有ポスト7(うち直轄市3)を死守できるかが焦点だったが、選挙の結果、蔡氏の求心力が低下する可能性がある。このほか国民党の改選前ポストは13(同2)、台湾民衆党は1(同1)。

台北市長選では蔣介石のひ孫で元立法委員(国会議員)の蔣万安氏(43)の勝利が確定した。選挙は民進党の陳時中氏と蔣氏のほかに、台北市長を押さえていた台湾民衆党が支援した無所属の黄珊(こうさん)珊(さん)氏(53)を加えた三つどもえの争いだった。

民進党は直轄市で焦点だった桃園の市長ポストを国民党に奪われたほか、これまで押さえていた北部の基隆と新竹の両市でも市長ポストを失った。

選挙では物価高や経済低迷を受け民進党は苦戦を強いられ、中国への対抗を争点化して挽回を図ったが、有権者に届かなかった。

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