「故障組」の連動で決勝点 浅野がノイアー砕く一撃

【日本-ドイツ】後半、決勝ゴールを決める日本の浅野=23日、ハリファ国際競技場(村本聡撮影)
【日本-ドイツ】後半、決勝ゴールを決める日本の浅野=23日、ハリファ国際競技場(村本聡撮影)

快足の点取り屋が世界的守護神から決勝ゴールを奪った。サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会で、23日行われた日本の初戦。1-1の同点に追い付いてから8分後の後半38分のことだった。板倉の自陣からの長いFKを収めた浅野が、エリア内に進入。ドイツのGKノイアーが構えたニアサイドを豪快に射抜いた。途中出場ながら主役になったストライカーは「思い切って打った。みんなの気持ちが強い分、それが乗ったのかなと思う」と仲間のことも忘れなかった。

直前、ボールをセットした板倉と目が合った。「(板倉)滉が持った瞬間、これは来るなと思った」。阿吽(あうん)の呼吸の背景には、ともに苦しんだ日々があった。

同じドイツ1部リーグでプレーする2人は9月に膝の靱帯を負傷し、一時はW杯メンバー入りも危ぶまれた。治療やリハビリをともにすることもあり、浅野は「ケガしているときは毎日顔を合わせていた」と振り返る。アシストした板倉は「あのゴールは(浅野)拓磨君の個人技が光った。難しい体勢から決めてくれた」とたたえた。

4年前のロシア大会は直前で代表から外れた浅野。負傷を乗り越えてたどり着いた大舞台に期する思いには、悔しさ以外のものもあった。「信じてくれた人のためにも準備してきた」。2013年にJ1広島入りしたときの指揮官が森保監督。回復を信じて待ってくれた恩師の期待に応えたかった。

チームを勝利に導くゴールを奪ったが、4年間に積み上げてきたものはまだまだある。この先もそれを見せつけるつもりだ。(大石豊佳)

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