主張

ポーランド着弾 露の責任厳しく追及せよ

15日、爆発があったポーランド東部の現場(ソーシャルメディアに投稿された画像から、ロイター)
15日、爆発があったポーランド東部の現場(ソーシャルメディアに投稿された画像から、ロイター)

ロシアの侵略を受けるウクライナの隣国ポーランドにミサイルが着弾して2人が死亡した。

バイデン米大統領は、軌道からみて、着弾したのはロシアが発射したミサイルではないという見方を示した。ポーランドのドゥダ大統領は、ウクライナの迎撃ミサイルが落下した可能性が高いと語った。

ロシアの非道な侵略とウクライナへのミサイル攻撃がなければ、今回の悲劇はもとより起き得なかった。責任が全面的にロシアにあることは明白である。

ミサイルは15日、ウクライナ国境から約7キロのポーランド東部プシェボドフに着弾した。ポーランドは北大西洋条約機構(NATO)の加盟国だ。ロシアからの攻撃にはNATO条約第5条に基づく集団的自衛権が発動され得る。国際社会には緊張が走った。

ロシアは10月以降、ミサイルや無人機によるウクライナ全土への攻撃を強めている。ウクライナでは電力インフラの4割が損傷し、危機が深まっている。ロシアの攻撃は明らかな国際法違反であり、卑劣極まりない。

ポーランド着弾もこの流れの中で起きた。15日、ロシアは約90発のミサイルをウクライナへ撃ち、ウクライナ軍は73発を撃墜した。ウクライナが迎撃で国土と国民を守るのは当然の行動だ。

ロシア非難が相次いだ16日の国連安全保障理事会で、トーマスグリーンフィールド米国連大使はウクライナの迎撃を擁護した。大使が「ロシアが戦闘をやめれば戦争は終わる。ウクライナが戦闘をやめればウクライナが終わる」と述べたのは至当である。

ウクライナの別の隣国モルドバにも10月末、ウクライナが迎撃した露ミサイルの残骸が落下した。モルドバはロシアの攻撃に原因があるとして露外交官1人を国外退去処分とした。

国際社会は、ウクライナのみならず、近隣諸国をも危険にさらしているロシアの責任を厳しく追及すべきだ。ウクライナ支援の強化を含むあらゆる手段を講じ、一刻も早くロシアを全面撤退させなければならない。

露軍は今月、侵攻で制圧した唯一の州都である南部ヘルソンから撤退した。ミサイル攻撃は劣勢に焦っての行動だ。プーチン露政権はこの侵略戦争に勝利することはできないと悟るべきである。

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