中東初開催となるサッカーワールドカップ(W杯)カタール大会の開催が目前に迫っている。秋田県よりやや狭い国土、外国人居住者も含めた人口約280万人(うちカタール人は約30万人)のカタールは世界屈指のメガイベントをどう運営していくのか。カタールに詳しい日本エネルギー経済研究所中東研究センターの堀拔(ほりぬき)功二主任研究員に聞いた。
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W杯に向けて一心不乱に
--カタールと他の湾岸諸国との違いはどんなところにあるのでしょう
堀拔「方向性は割と似ています。やはり石油とか資源がなくなったり、使われなくなったときにどうするかという意味で、経済多角化をしたいのと、スポーツに関して言えば国威発揚や国内をまとめ上げるところ。若者対策の側面もあります。就職しなかったり、できなかったり、暇を持て余したりしている若い人たちをどうするかが課題になっていて、ちょっと間違ってそれこそ宗教に走るじゃないですけど、過激派に行っちゃったりとかっていうこともありますし、そういう若い人たちを引き付ける物が欲しいというのは、あるかもしれないですね。