台湾有事を想定、危機感共有 日米台議員が戦略対話

超党派の議員連盟「日華議員懇談会」が開催した米国と台湾の国会議員らとの「日米台戦略対話」=16日、国会内(広池慶一撮影)
超党派の議員連盟「日華議員懇談会」が開催した米国と台湾の国会議員らとの「日米台戦略対話」=16日、国会内(広池慶一撮影)

超党派の国会議員で構成される議員連盟「日華議員懇談会」(日華懇、古屋圭司会長)は16日、米国と台湾の国会議員らとの「日米台戦略対話」をオンライン形式で開いた。中国の習近平国家主席が異例の3期目に突入したことを踏まえ、台湾有事への危機感を共有し、日米台の抑止力強化の重要性を確認した。

戦略対話は昨年7月に続いて2回目となる。この日は、台湾の国会議長に当たる游錫堃立法院長やトランプ米政権で大統領補佐官(国家安全保障問題担当)を務めた元陸軍幹部のマクマスター氏らが参加した。

游氏は「習氏の独裁的なふるまいがわれわれの警戒心をあおっている」と訴え、インド太平洋地域の安定には日米同盟の役割が重要だと強調した。マクマスター氏は「米軍と自衛隊が連携し、台湾が中国の侵攻を打ち破る支援をしなければならない」と語った。

また、中国軍が軍事演習中に飛行禁止空域を通過したとして台湾行きの民間機を撃墜、情勢が緊迫化した事態を想定した対応についての協議も行われた。

古屋氏は終了後、記者団に「台湾で有事が起こり得ることを前提に、平時からシミュレーションする必要がある」と述べ、来年以降も戦略対話を継続して議論を深める考えを示した。

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