密閉車内に9時間放置か 死亡の2歳児 大阪・岸和田

大阪府警本部=大阪市中央区
大阪府警本部=大阪市中央区

大阪府岸和田市で女児(2)が乗用車内に取り残され死亡した問題で、女児はチャイルドシートに固定された状態で約9時間放置された可能性のあることが13日、大阪府警への取材で分かった。朝に保育所へ預けたと思い込んだ父親(33)が、後部座席の女児に気づかず1人で車を降りたとみられる。熱中症の可能性があり、府警が詳しい経緯を調べている。

2歳女児が車内に置き去りにされ死亡

府警によると、12日午後5時25分ごろ、同市尾生町の市立保育所駐車場に止めた乗用車内でぐったりした状態の女児を父親が発見し、119番した。女児は後部座席のチャイルドシートに固定されていた。病院へ搬送されたが、まもなく死亡が確認された。

この日午前8時ごろ、父親が娘3人を乗用車に乗せて自宅を出発した。女児の姉(4)と妹(1)を認定こども園へ送り届けた後、別の保育所に女児を預ける予定だった。

父親が迎えのため、同じ車に乗り込んで女児が通う保育所を訪れたところ、保育士から「今日は来ていない」と言われたという。

父親は府警に対し「(女児を)朝、保育所に預けるのを忘れて家に帰った」と説明。いったん帰宅した父親が、夕方になって再び乗り込むまでの間、車内は密閉された状態だった。

大阪管区気象台によると、現場に近い堺市の12日の最高気温は24・1度。女児に目立った外傷はなく、熱中症の可能性がある。府警は14日に司法解剖して死因を調べる。

会員限定記事会員サービス詳細