ウクライナの首都キーウ(キエフ)近郊ボロディアンカに、正体不明の芸術家バンクシーの新作が登場した。バンクシーが11日、写真共有アプリ「インスタグラム」に作品の写真とともに「ボロディアンカ、ウクライナ」と投稿した。
損傷した建物の壁に、手を突き倒立する体操選手のような人物が描かれた。集合住宅だったとみられる建物の周囲には、ガラス片や鍋のふたなどの生活用品が散乱したままの状態だった。
近くには、小さな男の子が柔道で大きな相手を投げ飛ばすような壁画も。見に来た男性は「バンクシーの絵だと思う。ウクライナとロシアの戦闘を表していて、小さな男の子がウクライナで、相手がプーチン(大統領)だ」と話した。
キーウのオレクサンドルさん(29)は「多くの人が絵を見に来ることで(ウクライナで)何が起きたのかを理解することになる」と語った。(共同)
ボロディアンカはロシアの侵攻開始後に激しい空爆や砲撃を受け、ロシア軍に一時占領された。ロシア軍の撤退後、近隣のブチャと並び、多数の民間人の遺体が発見された。