大阪府摂津市と府警摂津署は、児童虐待事案についての情報を共有することに関する協定を締結した。同市では昨年、3歳男児=当時=が母親の交際相手から虐待を受けて死亡した事件を受けて、市と同署が連携することで児童虐待の早期発見や被害防止につなげる。児童相談所を持たない自治体が地元警察署と連携するのは府内初めて。
今回の協定では、身体的虐待やネグレクトなど児童虐待の疑いが浮上した際に両者で情報を共有するとしている。また、児童の安全が48時間にわたって確認ができない場合や、保護者らの協力が得られない場合などにも対応し、府吹田子ども家庭センターにも情報共有する。
摂津市役所で行われた協定の締結式では、森山一正市長と大西伸夫署長がサインをかわした。森山市長は「協定を結んだことは心強く身が引き締まる思い。事件を忘れることなく、虐待防止の責任をまっとうしたい」と話し、大西署長は「児童の安全確保を最優先に情報共有を図りたい」と答えた。