健全化に向かうツイッターを”混乱させている”のは誰か

 ツイッターが大混乱に陥っているように見えるが、本当にそうか?(画像:ゲッティイメージズより)
ツイッターが大混乱に陥っているように見えるが、本当にそうか?(画像:ゲッティイメージズより)

ツイッターが大混乱に陥っている――ように見える。

米起業家であるイーロン・マスク氏によるツイッター買収劇は、440億ドル(約6.4兆円)で完了したと報じられた。2021年11月にマスク氏の友人でありツイッター共同創業者でCEOだったジャック・ドーシー氏がツイッターを去り、インド人のパラグ・アグラワル氏がCEOになってから、マスク氏はツイッター買収に向けて動き出した。

その後、買収提案は合意に至ったが、マスク氏がツイッターのbot数が正確ではないと買収交渉を停止するなど紆余曲折があった。だが1年近くを経て、ひとまずは着地した。

ところが、マスク氏がCEOになると、新たな問題が次々に浮上。従業員の大量レイオフ(一時解雇)に始まり、ユーザーを認証するブルーマークの有料化など、次々と話題になった。さらにこれから、文字数制限の撤廃や編集機能も本格的に使われていくことになると見られ、ツイッターが荒療法で生まれ変わる様相を呈している。

そんなツイッターが、米国をはじめとして、ビジネスのみならず政治的な側面でも大きな論争に発展している。結局、マスク氏のこのとんでもない高い買い物によって混乱が起きているわけだが、同氏は当然のことをやっているに過ぎない。そこでツイッターの騒動の実態と、これからツイッターがどう展開していくのか見ていきたい。

赤字を垂れ流すツイッター

まず現在起こっているツイッター変革は、これまで電気自動車のテスラや、宇宙企業のスペースXなどで、ビジネスを成功させてきたマスク氏にとっては、ツイッターがビジネスとして成り立っていくために不可欠なビジネス健全化だと言える。

特に、440億ドルという大金で買った企業を、利益の出る企業に変えるのは経営者として当然であり、いくらツイッターの影響力が強くなっても、ビジネス的に成り立たなければ続かない。

マスク氏が言うように、毎月400万ドルの赤字を生んでいる以上、まず運営コストの削減は当然だと言える。しかも同氏は、解雇する人には3カ月の解雇手当を支払うとツイートで約束している。これは、本社があるカリフォルニア州では退職手当は「60日」と決められており、それに比べると破格の条件だと言える(もちろん世界的な企業だけに地域により条件は変わる)。これについては、ツイートなどを続けているので、ある意味で透明性の高いやり方であり、世界に向けて発言した以上、撤回はできまい。

ただマスク氏は、一気に社員の半数にあたる3700人ほどをレイオフしたとされるが、現在、その中でも必要な人材は呼び戻しているという。こういうやり方では、呼び戻された人たちが必要とされていると再確認でき、士気上昇につながっていくようにも思う。

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