日産・内田社長「もう少し時間がほしい」 ルノーEV新会社への出資

オンラインで記者会見する日産自動車の内田誠社長兼最高経営責任者=9日午後
オンラインで記者会見する日産自動車の内田誠社長兼最高経営責任者=9日午後

日産自動車の内田誠社長兼最高経営責任者(CEO)は9日の決算会見で、仏自動車大手ルノーが設立する電気自動車(EV)の新会社について「議論を踏まえ出資を検討する。もう少し議論の時間がほしい」と語った。ルノーはEV新会社を2023年下半期に上場する計画で、提携関係にある日産と三菱自動車に出資を求めている。

ルノーとの協議について、内田氏は「最も重要なことは提携関係を次のステージに進化させ、日産の競争力を高め、成長を続けることだ」と強調した。

ルノーのルカ・デメオCEOは8日の投資家説明会で、過去と未来の知的財産をめぐる協議について言及した。内田氏は「新たなパートナーと組む際、知財をどうするのか当然議論するものだ」と語った。さらに「知財の見解が違うということはない」と述べた。

ただ、関係者によると、日産が持つ「全固体電池」などの先端技術の取り扱いなどについて協議が難航しているという。ルノーは中国自動車大手の浙江吉利控股集団とエンジン車の新会社を設立するが、日産は技術流出を懸念している。

EV新会社には米半導体大手のクアルコムが出資し、米グーグルと連携するが、内田氏は「電動化が進み、パートナーとの協業は自然の流れ」と語った。9日の会見では日産とルノーの資本関係の見直しについては言及しなかった。

一方、9日に発表した令和4年9月中間連結決算は円安が追い風となり、売上高が前年同期比18・1%増の4兆6622億円、営業利益が12・6%増の1566億円だった。最終利益は前年同期が株式売却益で押し上げられた反動で61・8%減の644億円。円安効果もあり、5年3月期連結の売上高と営業利益、最終利益を上方修正した。

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