【ソウル=時吉達也】北朝鮮は9日午後、西部粛川(スクチョン)付近から日本海に向け、短距離弾道ミサイル1発を発射した。北朝鮮によるミサイル発射は今月2~5日、米韓の合同航空訓練への対抗措置として計30発以上を発射して以来。
韓国軍合同参謀本部によると、ミサイルは高度約30キロで約290キロ飛行し、速度はマッハ6(音速の6倍)だった。防衛省関係者によると、ミサイルは日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下したとみられる。日本政府は、北京の大使館ルートを通じて北朝鮮に抗議した。
韓国では7日から、韓国軍単独の指揮所訓練「太極演習」が行われており、これへの反発の可能性がある。北朝鮮の対外宣伝サイトは8日、演習について「コンピューターの模擬訓練だからといって、侵略的、攻撃的性格と危険性がなくなるわけではない」と非難していた。