死者150人超に上った韓国ソウルの繁華街・梨泰院(イテウォン)で起きた雑踏事故について、専門家は、狭い空間に群衆が殺到して人が連鎖的に転倒に巻き込まれ、数百キログラムの力に押しつぶされることもある「群衆雪崩」が発生したとみている。
東京大大学院の広井悠教授(都市防災学)によると、人が密集した場所で一部がバランスを崩すことによって起きる群衆事故には2種類ある。
一つは、1平方メートルあたり数人の空間で、人が転倒したりすることで同一方向に次々と倒れる群衆事故。もう一つが、1平方メートルあたり10人以上の場で人がもたれ合い、一人を起点に複数方向に人が倒れていく「群衆雪崩」だ。