大一番で躍動した中嶋チルドレン MVPの杉本「来季も日本一」

日本シリーズのMVPに選ばれたオリックスの杉本(中央)。「中嶋チルドレン」が大舞台で躍動した=10月30日、神宮(松永渉平撮影)
日本シリーズのMVPに選ばれたオリックスの杉本(中央)。「中嶋チルドレン」が大舞台で躍動した=10月30日、神宮(松永渉平撮影)

九回2死、ワゲスパックが渾身(こんしん)のストレートで塩見を空振り三振にとると、オリックスナインがマウンドへ突進した。30日に神宮球場で行われた日本シリーズ第7戦。26年ぶりの日本一に輝き、チャンピオンフラッグを誇らしげに掲げた記念撮影で中嶋監督、選手らの笑顔が並んだ。

一回に1番太田が初球を先頭打者本塁打。「積極性のある打者が欲しかった」という指揮官の思いで第4戦からスタメン起用された4年目の21歳が期待に応えた。先発は3年目の21歳、宮城。中4日での登板ながら、力のあるボールを軸に5回を無失点に抑え「いいリズムで投げられた」。中嶋監督は「しんどかったと思うが、素晴らしい投球だった」とねぎらった。

五回を終えて5点のリード。後は強力リリーフ陣が抑えてくれるはずだったが、八回はセ・リーグの覇者、ヤクルトの反撃にあった。指揮官は「ヤクルトは強かった。何点あっても絶対に追いついてくると思っていた」。しかし、ベテランの比嘉が後続を断ち、九回は抑えのワゲスパックがゼロに抑え、頂点にたどり着いた。

シリーズ前は1人で2勝をもくろんでいた山本が第1戦で左脇腹を痛めて途中降板。2年連続で投手4冠に輝いた大黒柱を欠いた戦いを強いられたものの、チーム全員が力を発揮した。その中心を担ったのが「中嶋チルドレン」だ。

2019年に2軍監督に就任し、手塩にかけて育ててきた宮城、太田が大一番で躍動。20年8月に1軍の監督代行になった際、「一緒にいくぞ」と声をかけてファームから1軍に連れていった杉本は、今シリーズの最優秀選手に輝いた。

杉本は「由伸(山本)以外にもいい投手はたくさんいるので、心配はしていなかった」と全員の勝利を強調。そして「来年はリーグ3連覇、もう一度日本一を目指して頑張ります」と「常勝軍団」を目標に掲げた。(鮫島敬三)

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