私が立案した山本長官巡視プラン（下）未明の夢

（月刊「丸」・昭和４２年４月号収載）

山本五十六長官機がジャングルに不時着したブーゲンビル島のブイン着後、私は二十六航戦司令部、ブイン根拠地隊司令部、陸軍司令部その他を歴訪して、出来るかぎり多くの人たちから情報を集めて歩いた。

長官機が同島モイラ岬をまわってからの経過は、現在までに多くの人々が書いていることと大同小異なので省略する。ただそのときの飛行高度が遊覧高度（わりと気流のよい、しかも涼しい所だが、敵機に発見されやすい）だったことを指摘している人が少ないので、一言いっておきたい。