中華料理チェーン「餃子の王将」を展開する王将フードサービスの社長だった大東(おおひがし)隆行さん=当時(72)=が平成25年、京都市山科区の本社前で射殺された事件で、京都府警山科署捜査本部は、殺人と銃刀法違反容疑で逮捕状を取得した特定危険指定暴力団工藤会系組幹部、田中幸雄受刑者(56)について28日に逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材で分かった。
現場となった王将本社周辺では28日朝から多くの報道陣が集まった。27日夜にネットニュースの速報で一報を知ったという男性社員は「全容解明を願っている」と話し、足早に社内へと入っていった。
大東さんの生前、毎朝挨拶を交わし、事件当日は現場に倒れていた大東さんを目撃したという近くの会社員、永井馨さん(67)は「何が目的で撃たれたのか。犯人には真相を語ってほしい」と話した。
事件は25年12月19日午前5時45分ごろ、王将フードサービス本社前の駐車場で発生。出勤してきた大東さんは車を止めて降りた直後、至近距離から拳銃で撃たれ、死亡した。
現場近くで発見されたたばこの吸い殻のDNA型が田中受刑者のものと一致。京都府警が事件への関与の裏付けを進めていた。