親子3代で文化勲章の上村淳之さん「父は父、松園さんは松園さん」 

文化勲章受章が決まり、思いを語る日本画家の上村淳之さん
文化勲章受章が決まり、思いを語る日本画家の上村淳之さん

令和4年度の文化勲章に、日本画家の上村淳之さん(89)が選ばれた。

受章決定にも、第一声は「もらえるなんて、思ってなかった」。その心は「まだ仕事ができてへんと思うから」。祖母の上村松園(しょうえん)は女性として初めて文化勲章を受章し、父の松篁(しょうこう)も続いた。親子3代の受章に「僕は僕、父は父、松園さんは松園さん」と語るが、内定の報を受けると仏壇の前で手を合わせたと明かした。

花鳥画の第一人者。祖母が晩年に住んでいた奈良の家に、約60種700羽の鳥を飼う。「もういっぺん命をいただけるのなら、鳥学者になりたい」というほどその生態を観察し、自らの思いを対象に込める美の世界を追い続けている。

5年半前に胃の摘出手術をし、年を重ねて視力も衰えてきた。自分の描く線を「ひょっとして間違えてるのとちゃうか」と思うこともある。絵もなかなか進まないが、自分の集大成にはこだわりたい。

今、家で生まれたタンチョウを描いている。「これまでの画家が描いてきた、すましたタンチョウとは違う生々しいタンチョウを仕上げます」

まだまだ仕事は続く。(正木利和)

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