「一帯一路」で物議 吉村知事、経済安保で港湾提携に関与も

答弁する大阪府の吉村洋文知事=21日午後、府庁(矢田幸己撮影)
答弁する大阪府の吉村洋文知事=21日午後、府庁(矢田幸己撮影)

大阪府と大阪市の共同部局が昨年12月に結んだ中国・武漢との港湾提携を巡り、大阪府の吉村洋文知事は21日、経済安全保障や外交に関わる場合は「(提携可否に)私自身も関与していく」と述べた。府議会委員会で西野修平府議(自民)の質問に答えた。

国外の港湾との提携は事務方が決裁しているが、港湾管理のガバナンス上、対応を改めるべきだとの指摘があがっていた。吉村氏は、決裁権者は「基本的に大阪港湾局長」としつつ、特別職の知事が判断する余地を残した。

提携を巡っては、交流サイト(SNS)上で中国主導の巨大経済圏構想「一帯一路」に組み込まれたのではないかと物議を醸した。提携の覚書に「一帯一路」の文言はなく、日本の民間団体と武漢を抱える中国・湖北省人民政府が都内で主催した「説明会」の席上で提携が締結されたが、この説明会のプログラムに「一帯一路」の記載があった。

西野氏は、締結後の中国メディアの報道も一帯一路への参加を連想させる内容で「相手側の国際的な宣伝に利用されている現実がある」と指摘。日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す中、政治的要素を含む案件については「知事が決裁権を持って判断すべきだ」と提案した。

これに対し、吉村氏は提携に「政治的な意図はない」と改めて主張。その上で「仮に経済安全保障や外交に影響するような国外港湾との提携の話があれば、国に見解を確認し、内容を踏まえて対応については、私自身も関与していく」と述べた。

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