(月刊「丸」・昭和48年1月号収載)
昭和十六年十二月八日に開戦となった太平洋戦争は、真珠湾攻撃からはじまり、陸海軍一体となった作戦でマレー半島、オランダ領東インド(現インドネシア)、フィリピン諸島の攻略を予定どおり実施し、昭和十七年三月をもって、海軍部隊としてはいちおう第一段作戦を終了した。
この第一段作戦は英知をしぼり、練りにねったものであっただけに、タイムスケジュール通り正確に実施することができ、日本軍の損害はきわめて軽微であった。この間、西方からの攻撃を封止する意図のもとに、海軍部隊はインド洋方面の制海作戦を遂行した。