日米開戦 山本司令部、緊張の一日(下)唯一の気がかりは「対米通告」2022/10/16 10:00有料プラン記事月刊「丸」あの戦争から今へ反応旗艦の艦橋にたたずみ前方に目をこらす山本五十六連合艦隊司令長官(右)と宇垣纏参謀長(月刊「丸」・昭和44年2月号収載)そして、いよいよ開戦を目前にした昭和十六年十二月七日、夕食を終えられた山本五十六長官は、旗艦長門の艦橋下の長官休憩室から隣りの作戦室に、いつもの通りの温容な顔を出された。そして集まっていた幕僚のなかから藤井茂参謀を呼ばれ、「藤井君、たびたびだが、外務省はアメリカに対する開戦の通告はぬかりなくやっているだろうなあ」といわれた。藤井参謀は、