ウクライナ、南部5集落奪還 ミコライフ州知事「降伏望む露招集兵が多数戦死」

ゼレンスキー大統領(AP)
ゼレンスキー大統領(AP)

ロシアが併合を宣言したウクライナ南部ヘルソン州のヤヌシェビッチ知事は12日、ウクライナ軍が同州の5集落を露軍から新たに奪還したと発表した。南部ミコライフ州のキム知事は同日、ロシアが動員した招集兵が既に南部戦線に配備され、多数が降伏を望んでいるが、脱走や降伏を防ぐ督戦部隊に監視されて戦わされており、多数の死傷者が出ていると述べた。ウクライナメディアが伝えた。

ヘルソン州を巡っては、ウクライナ軍が東部に続き反攻作戦を本格化。ウクライナ当局によると、10月6日までに計29集落を奪還し、9日時点で約1200平方キロメートルを解放した。

南部戦線の露軍の招集兵について、キム氏は「果敢に戦う者も一部にいるが、多くは死を恐れ、降伏を考えている」と指摘。ウクライナ軍は10日時点で、南部で露招集兵520人以上が戦死したと発表している。

一方、東部の戦況を巡り、東部ルガンスク州のガイダイ知事は12日までに、「集落の奪還が続いているが、ハリコフ州ほどの速度ではない」と指摘した。同氏は理由を、露軍がルガンスク州で防衛線を構築しているためだと説明した。

ウクライナのゼレンスキー大統領によると、東部ドネツク州の要衝バフムト方面でも激戦が続いている。同方面は露軍が攻勢を維持している戦線の一つ。

また、露軍が占拠する南部ザポロジエ原発について、ウクライナ国営原子力企業エネルゴアトムは12日、露軍の砲撃により送電線が損傷し、外部電源を一時喪失したものの、同日中に復旧に成功したと発表した。同原発はこれまでも戦闘による電源喪失が相次ぎ、重大事故を防ぐために原子炉を停止。国際原子力機関(IAEA)は周辺での戦闘を防ぐ安全管理区域の設定を目指している。

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