欧州はエネルギー価格の高騰で、どこも省エネ一色だ。

なじみのパン店で、いつもの丸パンを買ったら、いつもより小ぶりだった。店員は「ガス代に加え、材料費が上がったからね。価格転嫁するとお客さんが驚くから、サイズを変えた」と言う。よく見ると、焼き色も薄い。節約のため、オーブンの余熱を利用したら、焼き具合に差が出たらしい。ここのパンは、高温窯でバリッと焼いた香りが魅力なのだが…。このご時世だから、仕方ない。

ドイツでは、ガス代が昨年の4倍近いそうで、パン店はもっと大変。テレビを見ると、売れ残りのパンを粉砕して、小麦粉の代用にする「節約パン」を紹介していた。「値段を上げないように知恵を絞った。お客さんも物価高で大変だから、利益抜きで、苦労を分かち合いたい」という店主の心意気が泣かせる。味には触れていなかったが、売れ行きは好調だという。

最近は朝晩が冷え込み、欧州は暖房の季節を迎えた。対ロシア制裁を維持できるかどうかは、この冬をどう乗り切るかにかかっている。ウクライナの人たちが戦火に直面していることを考えれば、こちらも我慢が必要だ。そんな思いが広がるのか、欧州連合(EU)の世論調査では、78%が制裁を支持した。(三井美奈)

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