安保上重要な区域 第1弾で58カ所提示 政府 尖閣は入らず

尖閣諸島(石垣市)
尖閣諸島(石垣市)

政府は11日、安全保障上重要な土地の利用を規制する土地利用規制法の「特別注視区域」や「注視区域」の候補地として、陸上自衛隊対馬駐屯地(長崎県対馬市)や沖ノ島(島根県隠岐の島町)など5都道県の計58カ所を示した。政府が今後2、3年で指定する施設や離島などは600カ所以上になる見込みで、第1弾となる今回は、尖閣諸島(沖縄県石垣市)の提示は見送った。

土地規制法は9月20日に全面施行された。候補地の公表は初めてで、11日の審議会で示した。関係自治体にも意見聴取を行い、審議会で了承されれば、年内に指定される見通しだ。

同法では、安保上重要な施設の周辺約1キロを「注視区域」、自衛隊の司令部など特に重要な機能を備えた施設周辺を「特別注視区域」に指定する。国は注視区域の土地や建物の所有者の国籍や利用状況などを調べることができる。特別注視区域では、一定面積以上の土地や建物の売買について事前の届け出を求める。

今回、候補地になったのは特別注視区域と注視区域が29カ所ずつで、無人の国境離島が目立つ。国境として重要性が高いことに加え、無人のため、政府が普段から現地の状況を把握しにくいのが理由だ。韓国資本による自衛隊基地の隣接地買収が問題になっていた長崎県対馬市も選ばれた。

一方、中国公船が周辺で領海侵入を繰り返している尖閣諸島などの南西諸島は候補地には入らなかった。指定には県など地元自治体への説明が必要となるため、政府関係者は「社会的に反響の大きい地域は時間をかけて指定する必要がある」と打ち明ける。

内閣府は尖閣諸島の指定について、「南西諸島周辺が重要な地域という認識はある。重要度だけでなく、準備の整ったものから指定していく」としている。

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