八村ら出場のNBAオープン戦、満員のファン巻き込み熱狂 観戦の富樫「Bリーグもあの雰囲気に」

会場を盛り上げるウィザーズのチアリーダー=さいたまスーパーアリーナ(佐藤徳昭撮影)
会場を盛り上げるウィザーズのチアリーダー=さいたまスーパーアリーナ(佐藤徳昭撮影)

本場の魅力が詰まった空間だった。9月30日と10月2日、さいたまスーパーアリーナで開かれた米プロバスケットボールNBAのオープン戦。八村塁の所属するウィザーズと、スター選手のステフィン・カリーらを擁する昨季王者ウォリアーズの豪華な対戦カードに8千円~42万円で販売されたチケットは完売し、2試合とも2万人以上の大観衆で埋まった。豪快で華やかでプレーはもちろん、ファンを喜ばせる演出や気配りには思わずため息が出た。

ボールを追うウィザーズ・八村塁(中央)=さいたまスーパーアリーナ(佐藤徳昭撮影)
ボールを追うウィザーズ・八村塁(中央)=さいたまスーパーアリーナ(佐藤徳昭撮影)

会場に入って最初に感じたのは観客の若さ。ラプターズとロケッツが対戦した2019年のオープン戦を取材した際にはあまり意識していなかったが、見た目の印象では10~30代が大半で、年配の人はほとんど目にしなかった。これまで取材してきたサッカーのJリーグや日本代表戦、ラグビー、ボクシング、テニスなどはもちろん、観客の年齢層が比較的低いとされるバスケット男子のBリーグと比べても、若年層が段違いに多い。

長蛇の列ができたグッズ売り場を第2戦の前にのぞくと「SOLD OUT(完売)」と表示された商品が目立った。車、酒、テレビ視聴など「若者の〇〇離れ」が叫ばれて久しいが、ことNBAに関してはまったく当てはまらないようだ。若年層を重要ターゲットとするスポンサー企業には非常に興味深い光景に映っただろう。

会場には選手同様、はるばる来日した両チームのチアリーダーやアリーナDJも登場し、来場した著名人を大型スクリーンに映し出すなど、NBA流の派手な演出で場内を盛り上げた。ハーフタイムには、第1戦ではモップがけのスタッフに扮したダンサーたちのパフォーマンス、第2戦では韓国人歌手のBOAによるライブを実施。新型コロナウイルスの感染拡大以降、Bリーグではあまり見られなくなったチアリーダーによるグッズの観客席への投げ込みも行われた。

ファンサービスを重視するのは日本のプロスポーツも同じだが、今回、強く感じたのは「寛容性」だ。カメラの持ち込みは禁止されたが、スマートフォンでの撮影は禁止行為となっていない。このため、ウオーミングアップ中はチケット種別で区分されたエリアごとに観客が最前列まで出てきて選手にスマホを向ける光景がみられたが、着席を促すようなアナウンスはなかった(観客も選手がロッカールームに戻ると席に戻り、試合直前には整然となっていた)。またサインなどのファンサービスは実施しないと告知されていたが、中にはロッカールームに戻る途中で、サインに応じる選手もいた。

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