囲碁のイロハ

第16回 / 先を読んで損害を最小限に

今回は、先を読みましょうというお話です。次に何が起こるか予測しておくことは、実生活で当然大切です。囲碁でも、読みが最も重要だと言っても過言ではないでしょう。

早速問題です。1図の白△を取るために、黒が1に来たとします。白はどのように打てばよいでしょうか。

2図自石を取られたくありませんから、「アタリになってしまった! 守らなければ取られてしまう!」と白2で守ります。ところが、黒3と追撃がやってきました……。

続きが3図です。またもやアタリになってしまった白石を白4と守ります。すると、待っていましたとばかりに、黒5が決め手です。この手によって白△+白4の石と、白□とを分断されてしまいました。白6と逃げようとしても、黒7で全部取られてしまいます。

このように、アタリを守っても次々と追撃され、最後には相手に自石を取られてしまう形のことを「オイオトシ」と呼びます。

さて、白は何がいけなかったのでしょうか。

2図の最初に戻ります。反射的にアタリを守る前に、一旦考えましょう。「黒1とアタリにしてきたのには、きっと意味があるはずだ」と。そして白2と打ってしまえば最後、3図の黒7まで取られてしまうことを読むのです。

先を読めれば、石が少ないうちに白△を捨てるのが得策であることがわかります。4図白2のように、他へ打てばよいのです。確かに、黒3で白△の3目は取られてしまいます。しかし、石を取られただけで負けるわけではありません。他で挽回すればよいのです。気を取り直して白4と陣地を増やしましょう。

ということで、今回は、先読みすれば事前に損害を最小限にできるというお話でした。

おおはし・なるや 平成2年、大阪府東大阪市生まれ。仲邑菫二段の父、信也九段門下で13年、日本棋院関西総本部の院生に。17年に中学3年生で入段。27年より七段。うお話でした。



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