プーチン氏70歳誕生日に痛手、「祝福」演出むなしく 露人権団体にノーベル平和賞

ロシアのプーチン大統領=9月30日、モスクワ(ロイター)
ロシアのプーチン大統領=9月30日、モスクワ(ロイター)

ロシアのプーチン大統領は7日、70歳の誕生日を迎えた。ロシアは同日、旧ソ連諸国でつくる「独立国家共同体(CIS)」の非公式首脳会合を露北西部サンクトペテルブルクで開催。ウクライナを侵略し、4州の併合を宣言したロシアと距離を置く動きが国際社会に広がる中、ロシアは旧ソ連諸国の指導者からプーチン氏が祝福される光景を演出し、孤立しているとの印象を払拭する狙いだ。

ただ、同日に露政権が弾圧してきた露人権団体「メモリアル」へのノーベル平和賞の授与が発表され、露政権にとり祝賀ムードに水を差される痛手となった。

さらに、ロシアが自身の「勢力圏」とみなす旧ソ連諸国の大半が、ウクライナ侵略に関してロシア支持を表明していない。キルギスは7日のCIS会合を欠席した。CIS会合でプーチン氏が得られる〝祝福〟は形式的なものにとどまり、各国がロシアへの肩入れを避けようとする傾向は今後も続くとみられる。

プーチン氏は毎年、各国の指導者から誕生日に電話や電報で祝福されてきた。

露大統領府の発表によると、今年、プーチン氏を電話で祝福したのは、カザフスタンのナザルバエフ前大統領▽キルギスのジャパロフ大統領▽キューバのディアスカネル大統領▽トルコのエルドアン大統領▽南アフリカのラマポーザ大統領-の5人。昨年は祝福したイスラエル首脳や岸田文雄首相の名前はなかった。一方、露大統領府は発表文で「本日のCIS会合で、各国の指導者がプーチン氏を祝福する」と強調した。

ロシアが国際社会との連帯を演出しようとする背景には、ウクライナでの軍事作戦や領土併合が各国の理解を得られていないことへの危機感がある。併合を巡り、ロシアと関係の深いトルコやイランも不支持を表明。中国も明確な意思表示を避けている。露メディアによると、現時点で支持したのは北朝鮮だけという。

先に開かれた露主導の軍事同盟「集団安全保障条約機構」や、中露主導の「上海協力機構」の首脳会議でも、プーチン氏は作戦への支持を集められなかった。

ノーベル平和賞、プーチン氏に痛烈な非難

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