ソウルからヨボセヨ

発射直後に落下…〝Kミサイル〟の屈辱 背景に「背伸び」

10月5日、韓国軍の弾道ミサイルが墜落した韓国東部江陵の基地から上がる炎と煙(AP)
10月5日、韓国軍の弾道ミサイルが墜落した韓国東部江陵の基地から上がる炎と煙(AP)

北朝鮮の相次ぐミサイル発射に対抗して韓国が行ったミサイル訓練で、発射後に海上と逆方向の基地内に落下し爆発、近くに民家もあったため大問題になっている。2018年から配備された射程800キロの国産の弾道ミサイルだったが、北朝鮮の脅威に備えるというには余りにお粗末な事故で、世論を嘆かせている。

とくに最近ヨーロッパで戦闘機や戦車、自走砲など大型兵器の大量輸出契約に成功し、「世界有数の武器輸出国へ」と華々しく報じられたばかりだった。韓国は近年、Kポップ(音楽)からKビューティー(化粧品)、Kフーズ(食品)、Kカルチャー(文化)などと何でもKを付けて国産モノを誇っているが、今回の途中落下の〝Kミサイル〟には、自尊心をいたく傷つけられたかたちだ。

軍当局は「こんなことで対北防衛は大丈夫か」と非難されているが、ミサイルに関しては米国の規制で国産化が遅れたという事情もある。射程500キロ以上の開発ができるようになったのは近年のことだ。

ただ、その運用には拙速さや「背伸び」しているような側面も見られ、韓国駆逐艦が日本の自衛隊哨戒機にレーダーを照射した以前の〝トンデモ事件〟は「そのせいか?」とも感じる。「K…」を誇るのも結構だが、国際基準はしっかり守ってほしい。(黒田勝弘)

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